Colourpop(カラーポップ)とKylie Cosmetics(カイリー)のリキッドリップが実は同じもの?カラポのブランド分析も。
こんにちは、ぶるりあんです_(┐「ε:)_
しばらく前にツイートしたことなんですが、ようやく記事にしました!
おおおお?Fourth Ray Beautyはカラポの姉妹ブランドって知ってたけど、カイリーとKKWも同じグループ傘下なの?!
— ぶるりあん@はてなブログ (@aomibluerean) December 4, 2018
さすがにカイリーとカラポのフォーミュラが一緒ってことはないよね…?#カラポ pic.twitter.com/Pjcm5zJQum
全ては尊敬申し上げるYouTuberのStephanie Nicoleさんの、「カラーポップとカイリーコスメのリキッドリップが実は同じものなのではないか説」を聞いたことから始まりました。(大げさ)
本当だとしたら、値段の差からカイリーコスメは相当なぼったくりになるので、気になり過ぎてかなり真剣に調べました。笑
そうしたら、カラポがわりと特異なブランドであることが判明したので、今回は…
- カラポとカイリーの製品は実は同じものなのではないか?という問題について
- カラポのブランド分析
の二本立てで記事を書いていきたいと思います!
ではまず、彗星の如く現れ今や世界的に大人気のカラポとはどういうブランドなのか?ということから。
Colourpop(カラーポップ)とは
2014年に創業した、お手頃価格かつ動物実験をしないクルエルティーフリー認定のコスメブランド。だが、動物由来の成分を使わないビーガン認定はなく、一部の商品には動物由来の成分が使われています。
一覧はこちら→Are your products vegan? – ColourPop
拠点はアメリカのカリフォルニア州で、全ての商品はそこの工場で作られている。
つまりメイドインチャイナではない!ここがブランドの成功の大事なポイントかなと。中国製が必ずしも質が悪いわけではないが、ステレオタイプ的な悪印象は否めないわけで、アメリカ、しかもあのLA✨で作っていると言える点は大きい。
クリームアイシャドウ、プレストアイシャドウ、ファンデーション、コンシーラー、下地、眉コスメ、メイクブラシ、チーク、ハイライト、リップ類、アイライナーなどなど多岐にわたる商品を生産販売。最近では、マスカラも発表し、どんどん商品種類を広げています。
また、kathleenlightsをはじめとするインフルエンサーや、動物保護団体のNKLA、有名アーティストのBecky Gなどいろんな分野での積極的なコラボでも有名。
創業者は誰?
ここからだんだん面白くなってきます!
普通創業者といえば、Anastasia Beverly HillsならAnastasia Soare氏、Jeffrey Star Cosmeticsならジェフリー、Too FacedならJerrod BlandinoとJeremy Johnsonみたいに、自分のビジョンに基づいてブランドを立ち上げます。
でも、カラポはそういった意味での創業者はいません。ビジョンよりもビジネス優先で、二人の兄弟JohnとLaura Nelsonによって立ち上げられました。父親が1989年に買ったSpatz Labsという化粧品の生産工場を引き継いだことがきっかけだったみたいです。
さらに言うと、カラポは独立したブランドではなく、実はSeed Beautyというブランド育成会社の傘下にあるブランドの一つなんです…!
カラポのサイトの一番下までスクロールすると、
ちゃんと書いてあります。地味に。笑
クリックするとseed beautyのサイトに飛べ、ブランド一覧のところにcolourpopという文字が。
Seed Beautyとは
でもSeed Beautyって何?聞いたことないぞ?という感じですよね。
簡単にですが、見ていきましょう。
まずサイトはこちら、SEEDBEAUTY。
1ページのみのウェブサイトです。
About
We are the premier destination for acceleration & scaling in the beauty industry. WE bring brands and products to the consumers faster than anyone else in the world.
「seed beautyは、美容業界の加速と規模拡大を進めていく企業で、誰よりも速くブランドと商品を消費者に届ける」(意訳)
注目ポイントは、商品だけではなくブランドも速く届ける、という点。
商品企画→生産→販売をスピードアップさせるのはよく聞きますが、ブランドの発足をスピードアップさせるのは初耳です。
B to C(消費者相手に商売)ではなく、B to B(企業相手に商売)的なコンサル企業でもあるということでしょうか。
ブランドインキュベーター
Seed beautyは、ブランドを発足させるBrand incubatorとも呼ばれています。
Incubatorとは、早産の赤ちゃんなどのための保育器を意味することもあり、要するに養い育てる機能を持つものを指します。
同じように、seed beautyはブランドを概念から実物に養い育てます。サイトにはこのような図が。
ブランドを作って、養って、投資する、のがseed beautyの役割みたいです。
わたしは全く知らなかったんですが、こういうインキュベーターブランドは他にもありました!
Kendo Beautyという会社なんかは、Fenty、BITE、Marc Jacobs、Kat Von Dを手がけているそうです。かなり有名ブランドばかりなので驚き。
ただ、Seed beautyと全く同じかどうかは、ウェブサイトがとても曖昧だったので分からず…
気になる方はこちらをご覧ください。→Discover Our Six Kredos | Kendo Cosmetic Brands
他には、Hatch Beauty(Portfolio – HATCHBEAUTY)も。
正直どの会社のサイトもなんだか曖昧です。笑
傘下ブランドのイメージに影響しないように、ということが考えられますが、もうちょっと情報欲しい…!
ここが勝負ポイント
オーナーの一人が、「美容業界にファストファッション的なアプローチを持ってきたかった」と話しているように、
企画生産販売を短期間に行うことでSNSでキャッチした流行にいち早くのる、
というのが一番の強みです。
傘下ブランド
今のところ、4つのブランドがseed beautyの傘下にあります。
- Colourpop
- Kylie Cosmetics(カイリーカーダシアンのブランド)
- KKW beauty(キムカーダシアンのブランド)
- Fourth Ray beauty(スキンケアブランド)
要するに、カラーポップはビジョンではなくビジネス戦略を元に計画的に育て上げられたブランド、だということです。とても現代的。
強いて言えば、こういうコスメや世界観をつくりたいからというより消費者の欲しいものをつくる、というのがビジョンですかね。
実は同じ?カイリーコスメとカラポ
カイリーコスメとカラポが、実はパッケージだけ違う同じ商品なんじゃないか、という噂が美容系ブロガーの間で流れた時期がありました。
Buzzfeedや、seventeenなどが記事にするほど。
This Blogger Uncovered That Kylie’s Lip Kit Formula Is Cheap AF
ColourPop Just Admitted It DOES Make Kylie Cosmetics
KylieリップキットとColourpopリキッドリップ
一番似てると話題になったのは、この2つの商品。
一時期ものすごい人気で、入手困難かつ高価格で転売されてたkylie cosmeticsのリップキットのリキッドリップの方。値段は29.99ドル。と、
Colourpopのウルトラマットリキッドリップ。値段は6.5ドル。
情報元:Kylie Cosmetics vs. ColourPop
フォーミュラ・テクスチャ・もち、という点で似てない?という話に。
まあ似てるだけならdupeとして別に良いんですが、値段が5倍くらい違うのに全く同じ商品かもしれない、ということが問題でした。
Stephanie Nicole氏による詳しすぎる成分分析
YouTuberのStephanie Nicole氏の動画で、すごく詳しく分析して、同じものかどうか検証されています。
instagramでも詳細を公開。こちらの画像は、カイリーとカラポのそれぞれの成分表を並べたものです。
黄色が同じ原料かつ同じ順番のもの。
青色が同じ原料だけど順番が異なるもの。
紫色が同じ色素(ピグメント)だけど順番が異なるもの。
ぱっと見カラポの方が他にプラスアルファの原料があるものの(たぶん安いからかさましじゃないけど)、リキッドリップのフォーミュラとしてかなり共通するものが多く、とても似ていることがわかります。カイリーに入ってるものは、全てカラポにも入ってますね。
カイリーとカラポの言い分
もちろん、かれらは同じではないと否定してます。(そりゃ同じです、と言うわけはないよね。笑)
ただ両方ともseed beautyの傘下なので、同じ工場で生産されてるのは事実。カイリー自身も、カラポのオーナー達と仲が良いみたいです。
また、Seed beautyは自社内ですべての工程をこなす会社なので、企画生産販売については、同じ企業内の別々のチームが担当してるんだと思われます。なので、フォーミュラが似てくることも十分あり得るかなと。
カラポとカイリーは同じ親(seed beauty)から生まれてきたけど一個人としても存在する子供、って感じ?(雑)
結論
カイリーのリップとカラポのリップは全く一緒ではありませんが、フォーミュラ的にとてもよく似ているのは間違いありません。
もしカイリーがすごく好きで、彼女のブランドを応援したいならば、29ドルのリップキットを買ってもいいと思いますが、個人的には特にこだわりはなく、ただコスメが欲しいならば、6ドルでカラポをゲットした方がいいと思います。
リップキットにはペンシルが付いてくるとはいえ、5倍の値段ですから。リップキット1つの値段で、ほぼ同じクオリティのカラポリップが5本買えるわけですから…!
パッケージもデザインが違うというだけで同じですしね。カイリーというブランド料が23ドル分ある、という感じ。それから送料も少し違いますね!カラポは50ドルで国際送料無料ですが、カイリーは60ドル以上。
まとめ
こんな感じで、
- カラポというブランドと、その上にあるseed beautyという会社について
- カラポとカイリーコスメ同じ疑惑について
書いてきました。
要点をさらっとおさらいすると、
- カラポはビジネス > ビジョンなブランドで、
- Seed beautyというブランドインキュベーターの傘下にある。
- カイリーコスメも同じ傘下。
- だから、カラポとカイリーは酷似している商品がある。
- でも、全く同じではないので完全にパクリとはいえない
でも調べ物をしてる間(特にseed beautyについて)に思ったことなんですが、美容業界もばりばりビジネスなんだなあ、と。当たり前ですが、どんなに夢があるように見えるブランドでも裏には儲けをつくる仕組みがちゃんとある、ということが地味に衝撃でした。
少し興ざめではありますが、これが資本主義で仕方ないんですね…(遠い目)カラポには安く良いコスメを作ってもらって、すごくありがたいはありがたいのでこんなことを言える立場ではありませんが🤔
この記事書きながら、「お金で回る世の中はなんだか嫌だなあ。夢と希望で生きていけたらいいのに。」と一人ぼやいてました。笑
なんだかとりとめのない感じになってしまいましたが、この記事でへー知らなかった!と一回でも思ってくれていたら、すごくすごく嬉しいです😊
最後までお付き合いありがとうございます。
SNSやってます!
Twitter @aomibluerean
なんとなくだけどTatchaに好感が持てない…
— ぶるりあん@はてなブログ (@aomibluerean) January 27, 2019
日本のブランドじゃないのに、Japanese skincare brandとして紹介されてるし、値段の高さを「日本」というワードのイメージの良さを使って正当化してる面もある気がする。芸者というワードも頻繁に使うのもオリエンタリズムにつけこんでる感じがしてならない
instagram @aomibluerean
では!